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second girl【完】

第9章 変わって行くもの

「晶……」




隆史がソファーに座って私を呼ぶ。





「何?」




私が近づくと、甘えるように腕を絡ませ、自分の膝の上に私を座らせる。




「明日デートしようか?」





あれから隆史とは、よく出かけるようになった。




前にも何度か誘われたけど断っていた。
それは多分、無意識に彼女に後ろめたさを感じていたんだと思う。




今も感じていない訳じゃないけど、一度味わってしまった甘い蜜は、感覚まで蝕んで行く。





「うん」


「映画でも行くか?」


「隆史となら何処でもいい」





私は隆史に抱き付いて、耳元で囁いた。



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