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second girl【完】

第2章 急接近

「っと、場所良く分からないから……」


「あっ、俺がナビるんで」


「じゃあ、お願いします」




緊張のあまり敬語になってしまった私に「よろしく」と隆史が笑った。




初めて見る隆史の笑い顔にクラクラと目眩がしそうになりながら、車のエンジンをかけて車を走らせた。



狭い空間で隆史と二人。




ありがとう。由季!
せっかく由季が話すキッカケをくれたんだから、何か話さないと……



だけど、考えれば考えるほど頭が上手く回らない。



「次、右で」


「え?あっ、右ね」





上擦った私の声に隆史がクスッと笑う。
う、嬉しい……
けど、死ぬほど恥ずかしい。
緊張しているのは私だけで、隆史は窓に肘を置いて窓の外をずっと見ている。




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