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君にクローバーの花束を

第6章 いつつ

甘えるような卓也の上目遣い。
拓哉はこの目に弱かった。
いつからこんな表情をするようになったのか…


「…仕方ないな」


拓哉はため息を吐いた。


祐司は少年の前にしゃがみこむと、胸元から一枚の写真を出した。


「この女性を知っているか?」


アコギを弾く手が止まる。
それは新山百合の写真だった。


「やはりそうか…」


祐司は確信した。


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