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君にクローバーの花束を

第2章 ひとつ

「あとはやっておくから、卓也くんは先に中に入ってて」


集団の中で一番容姿端麗の青年・高藤拓哉(たかとう たくや)が、アンプを降ろしながら声をかける。


「うう、すんません」


卓也は鼻水をすすりながら、地下へと続く階段を降りて行った。


ライブハウスの入り口には、本日出演のバンド名が書かれている。
そこには『REAL AND GLAY(通称アールグレイ)』の文字があった。


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