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君にクローバーの花束を

第9章 君にクローバーの花束を

歌いきったあと、卓也は床に崩れ落ちた。


「卓也っ…!」


真っ先に拓哉が抱きとめる。


「…………め、……百合さん、ごめっ……」


卓也は泣いていた。


「あいつ……逝っちゃった……

歌いきったら満足して、逝っちまいやがった……!」


卓也は拓哉の胸の中で泣いた。



「…大丈夫…

優くんの気持ちは、ちゃんと届いたから」



百合は目に涙を浮かべながら、クローバーのしおりを抱きしめた。





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