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君にクローバーの花束を

第10章 エピローグ

「忘れないよ、きっと忘れない」


拓哉は悲しそうな表情を浮かべながら、卓也の頭に手を置いた。


(あ………)


卓也はしまった、と思った。

アールグレイの元ボーカリストのユキのことを思い出したのだ。


(そうだよな、忘れるわけない…)


卓也の胸がチクンと痛む。





「俺は忘れないよ」


拓哉の足が止まった。

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