春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第9章 その時が来るまで
「ここなら誰にも見つからないよ」
「………っ」
「鍵もしたし、安心安心」
って言ってんのに、春ちゃんは涙目で俺を見上げる。
ダメって意味?
やめてってこと?
だけど俺、止まらないんだよね。
「……ユキ……」
「ん?」
「か、体が熱いの……っ」
「………!」
春ちゃんを閉じ込めるように、デスクに両手を付けると
近付く俺の頬に、春ちゃんの指が触れる。
……ほんとに、自覚ねぇのな。
正直すぎるっていうか、実は天然?
「何で熱いか分かる?」
「……あ、あの……」
「欲してるんだよ。
俺のキスでスイッチ入ったんだ」
「………!」
「その先を求めてる」
って、完全に俺のことだけどね。
情けないくらいに全身が熱くて、強調している下半身。
こんなに余裕無い自分が、笑えてくる。
「もっと熱くしてあげるよ」
「……あっ……」
腰を抱き寄せて、ブラウスのボタンに指をかけた。