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春雪 ~キミと出逢った季節 ~

第9章 その時が来るまで


「……春ちゃん」



左の足首がデスクの端で留まるように、しっかり掴んで固定させて


揺れる彼女の瞳を見つめて、出来るだけ優しく話しかける。



「俺、春ちゃんが嫌がることは絶対にしたくないんだ」

「………!」

「今、泣きそうな顔してるし……
ここで止めなきゃって、自分でも分かってるんだけど……」



……焦ったって仕方ないってことも分かってる。


だけどそれを抜きにしても、春ちゃんを求める欲が暴走してしまう。


本音を言えば、何もかもすっ飛ばして突っ込みたいとすら思ってる。


春ちゃんが俺のモノだと認識したくて、ひとつになりたくて


……俺、マジで大丈夫か?



「酷いことしないって言ったのに、ごめん」

「……ユ、キ……」

「可愛すぎて、だめだ。
余裕無くなる」

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