春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第9章 その時が来るまで
……なんてね。
下心を持ち歩いている俺のポケットには
春ちゃんにしか使わない、春ちゃん専用のパッケージを忍ばせているわけだけど
春ちゃんの “ 止めないで ” は、流石にこれを使うところまでじゃないだろうな。
勝手にそう思い込んで、返事を待たずに
下着の淵から指を入れようとすると
「……し、して?」
そう言ってすぐに、春ちゃんは両手で顔を覆った。
「わ、私……好き、なの」
え?
好き!?
「……何が?」
「ユキの……その……」
「?」
「私とこうしてる時の、顔……」
「………!」
「ゾクゾクしちゃうくらい、セクシーで……
す、好き……っ」
「…………」
………あ、の、春ちゃん。
それ以上ぶっこんでくるのやめて?
俺の心臓、大変なことになってるんです。