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春雪 ~キミと出逢った季節 ~

第10章 目撃


「……えっ!?」



綺麗な瞳と目が合って、ドキンと心臓が跳ねる。


い、いい顔……?

ってどんな顔!?




「え、えっと……?」


「いや、 “ ちゃんと ” 笑えてるなと思って」


「………!」


「蓮見自身も驚く程の

何か楽しいことが続いてるんじゃねぇの?」




“ 加賀谷には俺から言っておくから
そのまま行っていいよ ”




「……宮本さん……」




不思議、だな……


同じ部署じゃないし、滅多に話さないのに


遼くんへの恋心も、ユキのことだって知らないのに


飲み会の時もそう思ったけど、彼は私の何もかもを悟ってるみたいだ。


だけど、嫌な感じは全然しなくて


荒む心が柔らかく解けていくように、心地良ささえ感じてしまう。

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