テキストサイズ

春雪 ~キミと出逢った季節 ~

第12章 春の嵐


……改めて、遼くんをどれだけ好きかってことに気付いたけど


この先、ユキと私はどうなるのかな。


来週で、長く続けてきた助手生活も終わりだし


もう、大学に行く事はない。



……やっぱり


これからは、逢えなくなるのかな……




「春ちゃん、赤だよ」

「………!」



ハッと我に返ると、ユキが片手を出して私を止めてくれていた。


横断歩道の信号が点滅している。


って私、ここまでほぼ無意識で歩いてた……!?



「ご、ごめん……っ」

「大丈夫?」

「う、うん」



辺りを見渡すと、待ち合わせした駅から大通りを真っ直ぐ進んできたようだ。

人で賑わっていたショッピング街から、大分離れている。



「ユキ……

今更だけど、どこへ行くの?」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ