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春雪 ~キミと出逢った季節 ~

第4章 秘密の始まり…?

5時限めの講義が始まるのは、午後の4時過ぎ。


その間は空き時間だから、基本的には研究室で事務仕事をするんだけど


………それよりも何よりも


片付けなくてはいけない最重要事項が、私を待ち受けている。



「……こっちの図書室
何気に初めてだな……」



3号館の廊下を進んでいくと、行き交う学生達の数が減ってきた。


工房や多目的室が多いから、広大なキャンパスの中で、ここは特に使用頻度の少ない校舎。


有名な美大とだけあって、美術館と併設された立派な図書館があるんだけど


数メートル先にある目的地は、コアな専門書だけが揃った小さな図書室だ。



「…………」



心臓が、ドクドクと鳴り響く。


このまま引き返したい気持ちでいっぱいだけど


僅かに震えを感じながら、私は扉に手をかけた。

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