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春雪 ~キミと出逢った季節 ~

第4章 秘密の始まり…?

しーんと静まりかえった室内。


小学校1クラスの、教室程の広さだろうか。


ここ、本当に人がいないんだな……


古びた本棚に、それはもう夥しい数の専門書が並んでいて


カーテンの隙間から、柔らかい太陽の光が差し込んでいるけど


もし真っ暗にしたらちょっと不気味かもって、思ってしまうような空間だ。



「……あ、あのぉ……」



扉を閉めて、数歩前に進んでみる。


パンプスの音が響いて、それだけでなんだか緊張感が増していく。




「……いないのかしら」




手前の本棚の間にひょこっと顔を出して、覗いてみた……





次の瞬間







「おぉ、マジで来たんだ」




「…………!!」







突然、頭の後ろから男の声が降ってきて



ふわっと爽やかな香りが広がった。

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