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春雪 ~キミと出逢った季節 ~

第5章 誘ったのは、私です

………今思い返してみても


月曜の夜の出来事は、夢だったんじゃないかと疑ってしまう。




だって


26歳にして未だ処女の私が、あんな大胆な行動をするわけがないし


もともと年下には興味がないわけで


ましてや、自分が担当している学科の生徒だなんて


助手である以上、そんな間違いは絶対に起こしてはいけないんだ。



………何よりも


7年も片想いしている、遼くんという存在がいるのに………



出逢ってから1時間も経たないうちに


私は彼に唇を奪われてしまった。




「春ちゃん」




………そう



私を本棚に押し付けて、涼しい視線で見下ろしてくる



早乙女 雪斗(さおとめ ゆきと)という、この男に………


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