春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第5章 誘ったのは、私です
『……もう一回、呼んで』
低い声でそう言われて、額にキスをされただけで
体がビクッと痙攣してしまった。
『……ユキ』
『もういっかい』
『ユ、ユキ……ッ』
3回目で、彼の唇が私の唇を塞いだ。
顎を固定されて、熱い舌で口をこじ開けさせられる。
『……んん……っ う……!』
苦しいくらい、強い力なのに
吸い上げてくる舌が、気持ちよくて
こんな感覚は初めてで、どうしていいか分からなくなる。
『…ん、ふぁ……っ あ……』
快感で震える手をユキの背中に回して、ぎゅうっとしがみつくと
私の口の中で暴れまわっていた舌が、やっと離れていった。
『……目が、溶けてるよ先生』
『………っ』
『そんなエロい顔されたら
止まらないんだけど、いいよね?』