春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第6章 先輩と後輩
………恋人同士。
これはもう、明らかに決定だ。
会話する言葉からというよりも
目の前で繰り広げられる夫婦漫才が、何よりもの証拠。
うん、いいよ!
すっごくお似合い!!♡
「良かったねぇ、沙月♡」
ニヤけてしまう口元を押さえながら、そう告げると
沙月はハァッと溜息をついて
宮本さんが取り分けたタパスを、ガツガツと食べ始めた。
その小皿に、沙月が苦手な白レバーとフォアグラのパテは無い。
こーいうさりげない所も、本当に素敵だなぁ♡
ワインが回ってるのもあって、心が軽くてウキウキする。
「あ、そこ人が来るから。
空けといて」
私の隣りの席に座ろうと、また1人同僚が近付いてきたけど
宮本さんがその都度断ってくれて、立ち話程度に留まらせてくれた。
みんな宮本さん目当てだから、申し訳ないけど……
“ 俺が行くまで、誰も座らせるなよ ”
「…………///」
遼くん
早く来ないかな……