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一目惚れの悲劇

第2章 一目惚れ

ある、晴れた昼下がり。
私は運命的な出会いを果たした。
長身でスラッと長い手足でややつり目だけど、とても愛らしい。
皆が惚れるような好青年。

私は、これが運命だと思ったわ。

それから私は日記に書くことにした。
貴方との出会い、馴れ初めから全て…そして数日後、晴れて付き合えた事を。
嬉しかった。とてもとても嬉しかった。
貴方から告白してくるなんて思ってもみなかった。
貴方は人気者でどんな人にも優しい笑顔を振りまく。
焼きもち妬くけど、そこも魅力だから仕方ないわよね。

それでも一人の部屋は寂しい。
彼と私の写真を部屋に飾る。
「早く会いたいなぁ」
今日は金曜日。
だから貴方と次に会える日は月曜日。
3日も待てない。今すぐ会いたい。
今夜は眠れない…。
彼に会いたくなる日は必ず写真を眺めるわ。
本当は電話がしたい。
だから、お手紙に電話番号も同封した。

それから数日経っても電話は来なかった。
「きっと、シャイな人だから掛けられないのね」
そう、彼はとても恥ずかしがり屋なの。
だから電話すら掛けられない。
そういう所も好きなのよ。
「あ、彼が家から出て来たわ」
私は急いで支度をして、家を出る。

彼と目が合った。
でもダメなの。
見つめちゃダメ。
私と彼は、秘密の関係。
絶対に周囲の人には知られてはいけないの。
恥ずかしいけど、私から逸らす事はしない。
先に逸らすのは必ず貴方。
「もう、本当にシャイなのね」
クスッと笑みが溢れた。
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