アタシとアイツ【短編集】
第3章 柔道部員(♂)×ソフトボール部員(♀) *リクエスト
「“ピッチャー松本の活躍 K高校を優勝に導く”だってさ!」
ある日の部活後の部室
あたしたちソフトボール部女子の部室では
広げられた新聞に群がるように集まっていた
あたしたちのチームは高校2年生が中心なのにも関わらず
先日行われた県の大会で優勝を果たし
見事全国大会への切符を勝ち取ったのだ
「ミカ、本当すごかったよね
そのパワーの源はなんですか!?」
手をマイク代わりに私の口元に持ってきて、記者のように聞いてくるのは小学生のころから同じチームでやってきたユウカ
「あー…偶然調子よかっただけだよ」
あたしは苦笑い気味でそう答える
言えるわけないよ
前日あんなことがあったなんて…