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only one【完】

第10章 向き合う心

そう考えている時点で、答えは出ているのかもしれない。



高木さんと体を重ねるより、隆史に抱きしめられた方が、体中が熱くなるのを感じた。










「私…最悪」










高木さんの気持ちを考えると、自然に涙がこみ上げてくる。

あんなにも私を思ってくれていたのに、私はやっぱり高木さんの想いには答えられない。



隆史と寄りを戻しても、きっと私は毎日不安になるだろう。



いくら隆史が愛の言葉を紡いでも、私はトラウマのように、隆史を信じ切れることが、出来ないかもしれない。



だけど、
高木さんにはキチンと気持ちを伝えよう。



こんな気持ちじゃ、高木さんの隣りにいる資格なんてない。




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