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only one【完】

第12章 運命

辛くて寂しくて流した涙も、もしかしら無駄じゃなかったのかもしれない。




一人でいた分、強くなれた気がする。








電車がガタンと大きく揺れて、隆史のアパートがある駅についた。



初めて降りた駅。
初めて行く隆史のアパート。



足取りは軽い……―






気がつけば小走りになり隆史のアパートへ向かっていた。













よし!

隆史のアパートのドアの前、ピンポーンとインターホンを鳴らすと「はい」と、
ちょっとダルそうな隆史の声が聞こえてきた。



私は何も言わず、ドアの前に立ち、隆史がドアを開けてくれるのを待った。




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