テキストサイズ

only one【完】

第2章 日常

旅行から帰って来てから、店長と飲みに行った時に

「やっぱり泣かされたのね」

と言われただけで、それから隆史の話題が出ることはない。




リナちゃんも五郎も、隆史の話題は口にしない。




だから、私から話すこともなかった。




話す機会がなければ、思い出すことも日に日に少なくなって行く。




そうやって、
やっと一年たった今、隆史のことを思い出に出来そうになった。




付き合ったのは、半年ちょっとなのに、思い出にするには倍の時間がかかった。




まぁ、そうやってでも、先に進むしか私には方法がない。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ