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only one【完】

第6章 踏み出す勇気

「好きだって言ってるのに、関係ないはないだろう」




高木さんが言葉を発するたび、熱い息が首元をくすぐる。
気持ちとは別にゾクッと体が反応した。









「は、離して下さい」









動揺する私を、高木さんは半回転させ、 自分と向き合うよいにする。



高木さんが真っ直ぐ私を見つめる。
その力強い瞳が、私の心にある隆史への未練を見つめるているようで、
無言で"諦めろ"と言われているようで、
視線を逸らすと









「なんで逸らす?」









両手で私の頬を抑え、自分の顔に向き合うようにして、屈むようにまた私を見つめる。




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