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only one【完】

第8章 悪戯

自分でも分かっている。



さっきまでは、純粋に高木さんの声が聞きたいと思っていたけど、
今は違う。








暗い闇にまた一人で墜ちて行く勇気はない。








またあの暗い闇に墜ちてしまったら、今度こそ光を見つけられない。








逃げているんだ…
こうやって高木さんの優しさに…
















『どうした?』









受話器の向こうから、高木さんの優しい声が聞こえて、








「高木さん…会いたいです」





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