久恋。
第6章 夢。
『…ちゃん!
なぁちゃん!
目が覚めた!?』
気がついた途端、目の前には香枝の泣きそうな顔。
周りは白い壁と青いカーテンによって囲まれていた。
「香枝…
ここは…どこ?
真君は…?」
さっきまで一緒にいたはずなのに…
『なぁちゃん…
どうしたの、なぁちゃん?
真君に会ったの?』
「どういうこと?
真君は無事なの!?」
会いに行かなくちゃ!
私が今いるのは恐らくどこかの病室だ。
それが何となく分かり、
『なぁちゃん!?』
と慌てて呼び止める香枝を置き去りにして私はそこを飛び出した。
だけど…