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蜘蛛と蝶〜囚われた蝶〜

第3章 蠍と蝶

身体が思うように動かないし、ちょっと熱を孕んでいるような、気がする。



蠍が妃奈のいるソファに近づき……ギシ、と音を立てる。



「眺めても、触れても、足りない。拘束しても……オレは、満足しない」



歪んだ思い。



黒髪の少年はそう言って、妃奈の髪にキスを落とす。



「オレの、お姫サマ」



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