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黒いバラ

第1章 1

俺は19の時本気で惚れた男が居た

優しく頼りになる人で皆からとても好かれていた

そんな彼の名前は大野智

俺よりいくつか年上で大学の先輩だ

いつも周りには必ず誰かが傍に居て彼が笑うと皆も笑う

そんな太陽のような人だった

それとは対象に俺は陰のような人間だ

顔は父に似て世でいう男前というものに恵まれたが俺は小さい頃から暗く物静かで人を寄せ付けないような人間だった

そんな俺が大野さんに告白なんてもの出来る筈なかった

この世には釣り合いってものがある

大野さんが卒業し俺はその恋に終止符をうった

そう、これが俺の最後の恋だ

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