ねえ、大好きなんだけど。
第5章 気持ちが溢れてく
「波田野。下がりなさい」
「っ!」
ドアの向こうから声。
「瞳…いるよな?
聞いて。
俺の自分勝手に
付き合ってくれて本当に
ありがとう。
こんな家柄だからさ。
いつかいつか
こうなるのわかってた。
瞳だってそうだろ?
あんな、俺初めて恋した。
瞳みたとき、
俺この子に恋するなって
感じた。
すごく嬉しかった。
瞳、ありがとう。
俺、忘れないから。
じゃあな。
来てくれてありがと。」
すっすっすっと
スリッパの音が聞こえる。
「っ、ありがとうは
こっちのセリフよ!
あんたのこと好きになった
あたしはどうすりゃいいのよ!!」
すっすっすっ…ぴた。
「もう、バカっ!!!
幸せになりなさいよ!!」
涙があとからあとから
出てくる。
最後にバカとか
いうんじゃなかったな(´^ω^`)
あたしは
一人で車に向かった。
と。