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missing☆ring【完】

第4章 3年前。

「大丈夫かよ?」



陸は私の手を握った。
陸の熱が手の平から伝わり、私の顔を赤く染めた。



「浴衣着て来なければ良かった」


そしたら、もっと普通に歩けたのに、ちょっと浮かれ過ぎたかも。



「ん?何で?可愛いよ」



陸はサラッと照れるようなことを言って「裕実の浴衣姿初めて見れたし」と言ってまた歩き出す。



ずっとドキドキが止まらない。
ごめん。陸……
私は陸が望んでいるような関係で入れないよ。



贅沢な関係だけど、それに払う代償は大き過ぎる。
今の私には無理だよ。



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