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いつもの、こと。



だけど……

何かが、いつもとは、違う…………気が、する……



……そう思ったところで、何かする訳ではないんだけど。


だって、もう既に俺の手は、杏ちゃんの服の下に入ろうとしている。


この言葉に、俺は逆らえない。






俺の脳裏に……





あの日の切なく呟く杏ちゃんを映させるから






映ってしまえば最後だ。


違和感も罪悪感も一切合切、俺の中から消え去ってしまう。


だけど、心の奥底。


止める俺がいるのも知ってる。


それが最善ではないのだ、と。


考えろ、と。


なのに、それをしないのは、杏ちゃんがその間にあの頃に戻ってしまうのが怖いからだ。


あの杏ちゃんを俺が、見たくないからだ。



完全に、俺の、エゴ……



嘲笑気味に笑った時。


俺の頬にぽつりと冷たい感触。