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暗闇で恋しましょう

第15章 好奇心8割 真心2割

その旨は伝えず、だからといってYesとも返さず、大人な私を動かしてみる。



「水上さん、ひぃちゃんに怒ってたんでしょ?」

「………」



返事はなかったが、微かに動いたのを私は見逃さなかった。


だからといって、それ以上は口は開かず、じっと水上さんの言葉を待つ。


暫くして、観念したように水上さんが口を開く。



「そうだよ。でも、それ、杏ちゃんが言うの?」

「そうだよ。だって、私の気持ち知ってる水上さんからは、絶対話、切り出さないでしょ?
“親友”である貴方からのひぃちゃんに関する言葉は、どんな人の言葉よりひぃちゃんを表すだろうから。
ひぃちゃんに対する水上さんの怒りの言葉に、私はきっと、傷付いちゃうもんね」



一気に出て来る私の言葉に、水上さんは目を大きくし、どこか驚いている様子。



そりゃそうだよね

水上さんに甘え尽くしてきた私だから、今回だって水上さんが我慢して終了になるって思うよね


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