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暗闇で恋しましょう

第18章 回顧③






体重、身長、年齢。


再度出会うことは叶わなかった少女のそれら。


1度きりの記憶を頼りに分析し、解析し、体力作り、準備諸々完璧にこなした。


そんな俺だが



ざぁああああ………



天気までは流石に把握出来なかった。



天気予報は見たんだがなぁ……



移り変わるもの。


鵜呑みにもしてないが、これほどまでに降るとも思っていなかった。


おかげで布という布、全てが水分を蓄え重いったらありゃしない。


しかし、よく考えてみれば、俺にとっては都合がいいのだ。


雨は視界を濁らせる。


つまり、俺を周りから上手いこと隠してくれてる筈だ。


人通りの少ない時間、道を選んでいるとは言えめっきり人がいない訳でもないからな。



どちらかといえば、問題は………



ちらりと己が持つ袋を見れば、それはうごうごと忙しく動いていて。

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