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暗闇で恋しましょう

第18章 回顧③

中にある物体が起きたことを示していた。


薬は充分に吸わせた。


大雨という想定外な事はあったものの、家までは持つ量だったはず。


それなのに目を覚ましたということは……



薬が効きにくい体質か



盲点だった。


だけど、これくらいのことで引き返す程、今回のこれに関しては意志が弱い訳では無い。


それに、この袋を抱えた時点で、引き返せない所まで来てしまっている。


蓄えられた水と、動くある程度の重量がある物体。


体力はその2つの重さで削られに削られた。


それでも、俺は足を動かさなければ。


少女と家族になると決めたのだから。



「ふぅ………よし」



気合を入れ直し、俺は1歩1歩確実に歩を進めていったのだった。

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