テキストサイズ

暗闇で恋しましょう

第19章 説教

辛そうに眉間にシワを寄せ、どこか切な気で、儚い。


瞼を伏せれば、雫が落ちるのではと思ってしまう程。



「水上さん………?」



心配で思わずぽつりと漏れた声。


聞こえたかどうかは分からない。


だけど、呼応するように水上さんはゆっくり瞼を落としまたゆっくり開く。


その横顔に、もう切なさは残っていなくて。


ホッと胸を撫で下ろす。



良かった……

……………良かった?本当に?



水上さんは一体、何に対してあんな切なそうだったのだろう。


本人が解決したっぽいから、解決、でいいのだろうか。


思い悩む何かが、まだ水上さんの中にあるけど、また我慢してるとか。


すごく、有り得る。


そしてまたあの愚痴パーティがあるくらいなら、思った今吐き出してしまった方がいいのでは。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ