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暗闇で恋しましょう

第21章 話をしようか

何処かに出ていってしまったり、なにか作業を始めたり。



そんな事されたら、口噤むしかなくなるじゃん



はぁ、と溜息を吐く部屋にはやっぱり私しかいない。


朝ごはんを食べたかと思ったら、行ってきますも言わずして、逃げるように家を出ていかれた。


この状況で良かったことと言えば、あれだ。


遊園地のことに関して変な期待をしなくて良くなった。



ぜんっぜん良くないけどねー



はははーと乾いた笑顔を浮かべていれば、ピンポーンと呼び鈴の鳴る音。


寝転がってる体を起こすこともなく、はーいと気だるげな声を出す。


まあ、相手が分かってるからってのもあるけど。


しばらくの間のあと、相手は内側から開けてはくれないと察したらしい。


がちゃりと鍵が開く音が耳に入った。

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