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暗闇で恋しましょう

第24章 救われたんだ②

男子はいきなり、あー!っと声を発し髪を掻き毟る。



“もう!回りくどいわ!!はっきり言います!興味が出ちゃったんだよ。お前が喜ぶ姿ってどんなんだろーって”

“それで、ああすれば笑うかなって思ったの。墓穴掘ったー自分バカだわー(笑)…みたい、な………でも、いきなりしゃがむわ泣くわでもうなんか、なんかって!!!”



うぅと言いながらしゃがむ男子の耳は赤くて。


俺くっさい、だの、きもいわー、だの呟いていて。


色々諸々頭はついていってないはずなのに、失礼ながらその姿は滑稽で。



「ぷっ………ふふ……あはは」



いつぶりか分からない本当の笑いが、笑顔が、楽しいっていう気持ちが、僕から一気に漏れ出た。


男子は驚きながらも満足そうにしてから



“なんだ。笑えるじゃん”



そう呟いて笑うなよと言いながら、男に小突きを入れたのだった。

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