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暗闇で恋しましょう

第25章 救われたんだ③

それでも名などは思い浮かばず。


目が捉えるのは、無防備な下着姿のみ。



俺だって、男なんでねぇ



なんにしろ、朝ということもあるが、反応したものを鎮めたい。


男は女の腕を掴み、自分に引き寄せ後ろから抱き締める。



「良いじゃん。遅刻すれば。ね。ちょっといちゃいちゃしよ」



心にもない言葉を耳元で囁いて。


耳を舐めて、うなじに舌を滑らせる。


たった、これだけ。



“ん………もう、甘えたさん♥”



ほら、落ちた



相手の名前なんていらない。


相手への気持ちもいらない。


快感だけがあれば為りうる行為なのだ。


この行為は。




















欠伸をしながら、学校へ向かう。


当たり前のように遅刻だが、男の足は急ぐ様子を見せない。



あの女の家出る時、もう12:00回ってたし、着く頃には昼休みくらいか


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