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暗闇で恋しましょう

第25章 救われたんだ③

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ピピピピピピ


知らない音が耳に響く。


恐らく、目覚ましなんだろうが、男の目覚まし音ではない。



じゃあ、誰?



“×××〜朝だよ〜”



聞きなれない声に薄目を開ければ、近距離の瞳と目が合う。



“あ、起きた〜♥”



甘ったるい高い声。


触れる唇の柔らかさ。


それで思い出す。昨夜の行為のこと。



あぁ、そうだ。誘われて、家に帰るのもだるかったから、そのまま………

…………名前、なんだっけ



目を開ければ、知らない天井と知らない女。


こんな朝、一体何度目か。



“もうー×××寝坊助ー学校遅刻するよー”



距離を取られ、見える女の全貌。

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