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暗闇で恋しましょう

第25章 救われたんだ③

甘夏と名乗ったこの男には、警戒心とかないのだろうか?



名前を使って、辿り着ければ仕返しし放だ



「名前さえ知れば、探せるとか思ってる?俺、お前ほど有名人じゃないから、周りに聞いても出てこないと思うぞ。教師に聞けば1発だろうけど、お前相手だし、警戒して教師も教えないだろ」



い…………



手の内全てを見破られるばかりか、その手は無駄と切り捨てられてしまった。


なんと、なんとムカつく男なのだろうか。


甘夏飛翠。



ぜってぇ見付けて、1発決めてやる………



闘志を燃やす俺など知らぬ振り。


予鈴を背に甘夏は去っていった。
















甘夏の言う通り周りに聞けば、誰1人知ってる者はおらず。


教師に聞けば、訝しげな顔をして口を一切開かない者。


聞く前に逃げる者。


などなど、宛になどならなかった。

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