テキストサイズ

暗闇で恋しましょう

第27章 恋………なのか……?

瞬時に体が動き、ひぃちゃんの口を塞ぐ。



「むぐっ!ふぁ」







「ふざけないで!!!」







私の手を外す為か、私の手に向かっていたひぃちゃんの手が、宙で止まった。



「ふざけ、ないで……」



きっ、とひぃちゃんを睨むけど、感情の昂りからかどうにも目頭が熱い。


きっと迫力なんてないんだろう。


でも、だって、悔しい。


そんな取ってつけたような理由で躱されそうになってたなんて。


きっと私に関係することなのに、それすらも教えてくれないなんて。


こんなの、まるで、ひぃちゃんが、全く私に心を開いていないみたいじゃないか。


誘拐犯と容疑者っていう関係だけど、それでも10年も一緒にいたのに。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ