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暗闇で恋しましょう

第28章 俺とあいつとそしてーー……

嫌な、感じ。



「ね、ねぇ、ひぃちゃん」

「ん?」

「ど、どうしたの?昨日から。泣く私を抱きしめたり。掴んできた私の手を払うどころか、握り返したり。今だって、宥めるように頭、撫でるとか……」

「……お前なぁ……俺のこと、なんだと」

「違う。違う。そうじゃないの。そうじゃなくて………ひぃちゃん、どこにも行かないよね……?」



出てきた言葉はそんな言葉で。


自分でも、なんでそんな言葉が出てきたのか分からない。


でも、なぜだかひぃちゃんが違う人みたいで、どこかに行ってしまいそうで。


確信もないのに必死に“行かないで”とひぃちゃんに目で懇願する。



「………………」



答えないひぃちゃんに、不安はもっと高まっていく。

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