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暗闇で恋しましょう

第28章 俺とあいつとそしてーー……

だから、言葉を待ってあげることもしない。



「ひぃちゃん。それなら、さっきの」

「俺の!」



そんな大声で、私の話が止まるとでも思っているのだろうか。


甘い。甘すぎる。



そんなことで、止まってやるもんか!



「さっきの質問の!」
















「俺の、話を!………俺の、過去の、話を…………お前に、しようと、思うんだ……」















「………………………え?」



予想だにしなかった言葉。


あっさりと私の言葉は、止まってしまった。


あんなに、一線置いて、話そうとも触れさせようともしなかったのに。


なんで、今。


このタイミングなのか。



「なんで、って顔してるな」

「だ、だって、今まで1度だって、話すどころか触れさせてもくれなかったのに、なんで………」


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