テキストサイズ

暗闇で恋しましょう

第28章 俺とあいつとそしてーー……

バレた時に思い描いていたひぃちゃんとは、随分相違があり、私は拍子抜けしてしまう。


もっと、怒る、とか諸々想像していたんだけども。



「それで?2度目になるし、話さなくていいか?」

「……………っ!?」



ポーッとしていた頭が、即座に覚醒する。


まさか、ここまで来てひぃちゃんは話をしない気なのか。


そんなこと、させてはならぬ。絶対に。



「さっきも!言ったけど!第3者と!当人では!全く!話が!違うの!!」



私は身を乗り出し、ひぃちゃんに訴える。


ひぃちゃんは少し身を逸らしながらも、安心したような顔を見せて



「そう言ってもらえて助かった。俺も、俺の言葉でちゃんと、伝えたかったから」



僅かに震えた声でそう告げた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ