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暗闇で恋しましょう

第29章 俺とあいつとそしてーー……②

だけど、言っている言葉はさながら親のよう。



親、かぁ………



その響きに、今度はちくりと胸が痛んだ。



「そこまで大人しいと、話さなくても別に反応ないんじゃっておも」

「それとこれとは話が別でしょ?」



ニコリと笑って見せれば、ひくりとひぃちゃんの顔が引き攣った。


ひぃちゃんのこんな反応、なんとも珍しい。



「………冗談だろうが」



ぷいと顔を逸らす様もなんとも……


こんな状況だというのに、私の好奇心は、うずうずと疼き出すのだから呆れたものだ。


もう少し緊張感というものを持って欲しい。


自分のことだけども。



治まれ治まれ

ひぃちゃんの話、ちゃんと真剣に聞くんでしょ?


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