無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

大人しくしていようと正座して、ちんとする。


すると、視線を上げたひぃちゃんとばっちり視線が合った。


その顔がまるで、妙なものを見た、とでも言いたげに歪む。


妙とはなんとも失礼だ。


私が大人しいのはひぃちゃんにとって、そこまで妙なことなのか。


私だって大人しく待つことくらいできるのだけど。


ひぃちゃんの覚悟は、あの言葉の震えで伝わったんだから。


その覚悟を折るようなこと、しやしない。



…………でも、そう思われるのもまた、日頃の行いのせい、か

そういえば最近、こんなことを水上さん相手にも思ったなぁ



「………大人しいのな。本当、最近。急に大人っぽくなったっつーか。幼稚くささがなくなったっつーか」



あまりに優しい目付きなもんで、どきりと胸が鳴る。