暗闇で恋しましょう
第31章 俺とあいつとそしてーー……④
俺の頭の中で、結び付いた時と同じくらい。
意を決したように祥人は言葉を紡いだ。
「あの観覧車から看板が見えるらしいんだ。母親の腕が赤ちゃん抱っこしてる。それ、夕日に照らされると影の加減で赤ちゃんが笑ったように見えるとか」
「それを、妊娠中の人が見ると、安産だって話」
「………そっか」
守は、本当に不安だったんだろう。
確かに観覧車に乗ると言ったのは夕方。
晴れていれば夕陽が射す頃だったと思う。
「………バカだなぁ。雨降ってて夕日なんて射す気配なかったのに」
「……………飛翠……」
「でも、そっか。そうまでして、俺の赤ん坊産もうとしてくれたんだな。そっか。そうか……」
その話を聞いた俺の心中は、予想以上に穏やかで。
どうにもこうにも守が愛しくて仕方ない感情が湧いて出た。
意を決したように祥人は言葉を紡いだ。
「あの観覧車から看板が見えるらしいんだ。母親の腕が赤ちゃん抱っこしてる。それ、夕日に照らされると影の加減で赤ちゃんが笑ったように見えるとか」
「それを、妊娠中の人が見ると、安産だって話」
「………そっか」
守は、本当に不安だったんだろう。
確かに観覧車に乗ると言ったのは夕方。
晴れていれば夕陽が射す頃だったと思う。
「………バカだなぁ。雨降ってて夕日なんて射す気配なかったのに」
「……………飛翠……」
「でも、そっか。そうまでして、俺の赤ん坊産もうとしてくれたんだな。そっか。そうか……」
その話を聞いた俺の心中は、予想以上に穏やかで。
どうにもこうにも守が愛しくて仕方ない感情が湧いて出た。