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暗闇で恋しましょう

第34章 これからも…………なんて

巫女よろしく、お祓いの真似事をしようと構えたところでの声掛け。


いきなり過ぎて、声が出てしまったどころか、私は正面からひぃちゃんを捉えてしまう。



「………そこまでびっくりされると流石に傷つくんだが?」



濡れる髪から滴る雫。


バスローブでは隠しきれない肌がチラリズム。


祓うなんてとんでもない。



おかえりなさい

邪な気持ち



そのどれもが、私にとっては目の毒でしかない。



「?なんで視線下げる」

「………えーっと……」



そんな姿を見ていたら、諸々また考えてしまうからに決まっておろう。


恐らく、ここに来たのはただ寝泊りするためだけ、という意識下のひぃちゃん。


そんなひぃちゃんにそれを悟られた暁には………特に何も無かったりするのだろうか。

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