無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

我慢、していたのに。


酷く抱いたり、いきなり泣き出したり。


情緒不安定にも程がある。



「ひ、ぃ、ちゃ…………」



杏の両手が俺の頬を包み、弱い力で俺を引き寄せる。


俺の目元に落ちるは優しいキス。



「す、き………好き………」



俺に釣られたのかその目からは涙が零れ落ちていて。


されどーーー











杏は笑っていた





もうそれは“幸せだ”と大声で叫んでいるように

















「っ………あぁ、あぁ、俺もだ。俺も、大好きだ」




















“今は”きっと、これでいい。


今だけは、きっとーーーー