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暗闇で恋しましょう

第7章 酔っぱらいの戯言(=本音)

と同時、思い浮かんだことを、行動に移す。


水上さんの大きな掌を掴み、ぺろぺろと小さい舌ながらも頑張って舐める。


指先までそれはもう丹念に。


わざとぴちゃぴちゃと音を出して。


これで少しはエロい気分に、ちらりと上目遣い。



この上目遣いもポイント!



なんだけど、そこにあったのは呆れた顔で。


すんと私の熱も冷えた感覚。



「………つまぁんなぁい」



ぺっと水上さんの手を捨て、ぷいっと横を向く。


少し傷ついてしまえ、と意地悪心を働かせてみたのだが。


水上さんにとってはなんてことないことらしい。



「杏ちゃんってすぐにエロい方向に持ってこうとするよね」



それどころか、この言いよう。


余裕過ぎてちょっとムッとする。


それに、その言葉は聞き捨てならない。


ちらりと水上さんを見やれば、ウィスキーボンボンを1つ手にしていて。


薄い唇を半開きさせ、ウィスキーボンボンをそこに押し当て口の中に押し込んでいる。


それで終わりかと思えば、唇についたコーティングココアを拭っている。


たったそれだけの一連の流れもさっきの動作もそうだけど、水上さんの行動は全て妙にエロイのだ。

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