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斉藤太一です

第10章 斉藤太一さんですか?


僕はまた


しずくの
背中を見ていた


人ごみに隠れて
見えなくなってしまうまで。





あの子は


ほんとうに



僕のことを
父親だと
信じてるんだろうか・・


かすみに



あれから
どんなことが起きて


いったい



どうしてるんだろうか







しずくが
見えなくなってから

手紙を
エプロンの
ポケットに入れて


僕は

店のドアを閉めた






閉店してから

読もう







また僕は





泣いてしまうかもしれないから

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