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斉藤太一です

第2章 斉藤太一です

「・・・・いいよ」





その言葉を聞いて

また泣きだした僕に

君は

こんなことを言ったんだよね





「あんた大人でしょ」





僕は

もう29歳だったね


なんだか




ギリギリだったんだ




何もかもが






「・・いいけどさ・・・」






「うん」






「立てないんだけど・・多分」








君がしゃべる言葉は

どうしてそんなに

強いんだろう




立てないほど

弱っているのに




立てないということさえ

偉そうだ







そう





いつも君は

それからもずっと




そうだったね





それからも
ずっとずっと
そうやって




強がっていた


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